性別違和・性同一性障害

性別違和・性別不合(性同一性障害)について

性別違和・性別不合(性同一性障害)のイメージ写真

性別違和・性別不合とは生まれた(与えられた)時の性別と本人が経験している性別が一致しないような状況のことを言います。
最近まで性同一性障害と言われていました。心の性別と身体の性別が一致しない状態と言われることもあります。
「性別で悩む、困る」ということは周りの人から共感されにくく、その悩みで強い苦痛や孤独を感じることも少なくありません。
性別違和の感じ方は人それぞれで、幼いころから生まれた(与えられた)性別とは違う性別のおもちゃや服装を希望する人、思春期になって性別の違和感が出てくる人、結婚した後に出てくる人など様々です。
同性愛と混同されることもありますが、自分の性別をどう体験するかに焦点をあてて考えます。

性別違和・性別不合(性同一性障害)の原因

原因を特定するためのいろいろな研究がありますが、分かっていません。
いろいろな要因が重なっているのかもしれません。
育て方が関係しているのかと悩む親御さんがいますが、関係はありません。

性別違和・性別不合(性同一性障害)の治療

小学生頃までであれば治療の必要はないことが多いです。
ただし、本人がしたいことやしたい服装をサポートする環境を整える必要があります。
教育現場での理解は広がっていますが、診断書を学校から求められた場合はいつでもご相談ください。
思春期くらいまでは性別が揺れ動くことも珍しくないので周りの大人は見守ってあげることが大事です。
二次性徴をとめるホルモン療法もありますが、より慎重な診断が求められることや費用が高額であるなど簡単ではありません。

それ以降の場合は精神科医の診察を窓口として心理検査や身体診察・血液検査・セカンドオピニオンなどを行い診断します。
その後、産婦人科医・泌尿器科医・心理士・弁護士などが判定会議(福岡大学病院など)を行い、ホルモン療法や性別適合手術などの身体的治療が適当であるかが話し合われます。
会議を通過した後からホルモン療法や手術などの身体的な治療が行われます。
性別の違和感は人それぞれですのでどの治療がその人に合っているのかは話し合って決めていきます。